お見合いの予約画面を開く前に、なんとなく気が重くなる。デートの前日になると、理由のはっきりしない不安で眠れなくなる。今まで楽しめていたはずの婚活が、いつの間にか「会うこと自体が怖い」という感覚に変わってしまった。そんな状態になっていないでしょうか。
知恵袋を見ていても、「婚活疲れ」「婚活鬱」という言葉での相談は、年代や活動期間を問わず非常に多く見られます。中には「部屋にいるときに涙が出るようになった」「会っても会っても誰も好きになれない」というところまで気持ちが落ちてしまっている方もいます。
この記事では、結婚相談所で出会い結婚して30年になる私が、男性側の視点も交えながら、その状態が「ただの疲れ」なのか、休んだほうがいい段階なのかを見分ける基準と、結婚相談所の休会制度を実際にどう使えばいいのかを具体的にお伝えしたいと思います。
「会うのが怖い」が生まれる仕組み
婚活を続けていると、初対面の人に毎回自分を売り込み、相手のことも品定めするような時間を繰り返すことになります。普通の恋愛であれば自然に関係が深まっていくところを、婚活では限られた時間の中で「結婚相手としてどうか」を判断し合う必要があるため、精神的な負荷はどうしても大きくなりやすいと思います。
さらに、選ぶ側にも、選ばれる側にもなるというのが、婚活特有の難しさだと思います。お見合いを申し込み、お断りされ、また別の人と会い、今度は自分が誰かをお断りする。この「選ぶ・選ばれる」を同時に繰り返していくうちに、自分の存在そのものが評価され続けているような感覚になり、気づかないうちに心がすり減っていくケースは少なくありません。
特に、直前の交際が終了した直後は、この恐怖が強く出やすい時期です。せっかく仮交際まで進んだ相手とのご縁が終わってしまった後、すぐに次の人と向き合おうとしても、心の準備が整っていないことが多いと思います。お断りされた経験そのものについては、こちらの記事でも男性側の本音を詳しく解説していますので、よければ参考にしてみてください。
「ただの疲れ」と「婚活鬱に近い状態」の見分け方
婚活で疲れを感じることそのものは、決して珍しいことではありません。むしろ、それだけ真剣に結婚と向き合っている証拠だと思います。問題は、その疲れが「少し休めば回復するレベル」なのか、「一度しっかり立ち止まったほうがいいレベル」なのかを見分けることです。
次のような状態がいくつか重なっている場合は、単純な疲れというより、心の限界が近づいているサインだと考えたほうがいいと思います。お見合いの予定を考えるだけで動悸がする、相談所のサイトにログインすることすら億劫になる、デート前日に涙が出てくる、何でもないときに急に涙が出る、誰かに会う約束ができていることを思い出すと気分が沈む。こうした感覚が一度でもあったなら、それは「もう少し頑張れば」という段階を超えている可能性があると思います。
一方で、「最近ちょっと面倒だな」「今週は誰にも会いたくないな」程度であれば、それは婚活をしている誰もが感じる自然な波であることが多く、必ずしも休会を考える段階ではありません。この違いを冷静に切り分けることが、最初の大事なステップだと思います。
結婚相談所の「休会制度」とは何か
結婚相談所には、活動を一時的に停止できる「休会」という制度が用意されている場合が多くあります。退会とは違い、籍を残したまま活動を止められるのが特徴です。多くの相談所では3か月から6か月程度を上限としており、休会中は月会費が発生しない、あるいは月会費の10〜30%程度の維持費だけで済むという運用になっていることが一般的です。
休会中は、システムにログインしてお相手を検索することができなくなり、自分のプロフィールも他の会員からは見えなくなります。完全に活動から離れる状態になるため、心を落ち着けるための時間としてはわかりやすい仕組みだと思います。
再開する際は、相談所に連絡を入れるだけで手続きが済むケースが多く、退会してしまった場合に必要になる入会金の再支払いなどが発生しない点は、大きなメリットだと思います。
ただし、休会のルールや費用は相談所によって差があります。たとえば、真剣交際中は休会できないところもありますし、最大休会期間を過ぎると自動的に退会扱いになる相談所もあります。今、活動している相談所のルールがどうなっているかは、検討する前に一度確認しておくと安心です。
休会すべきタイミングの判断基準
休会を考えるべきかどうかは、次の3つの基準で整理すると判断しやすくなると思います。
1つ目は、直近の交際終了や連続したお断りから、まだ気持ちが立て直せていないかどうかです。終了から数日や1週間程度の落ち込みであれば自然な範囲だと思いますが、1か月以上経っても次に進む気力が湧かない場合は、無理に活動を続けるより一度離れたほうがいいタイミングだと思います。
2つ目は、先ほど挙げたような身体的・精神的なサイン、つまり動悸や涙、強い気分の落ち込みが実際に出ているかどうかです。これらが出ている状態で活動を続けても、初対面の相手にも余裕のない印象を与えてしまい、良い結果にはつながりにくいと思います。
3つ目は、その疲れの原因が「写真や自己PR文、条件設定など、改善できる部分」にあるのか、それとも「感情そのものの限界」にあるのかという点です。前者であれば、休会よりもプロフィールの見直しや担当のカウンセラーへの相談で状況が変わることが多いです。一方、後者であれば、改善のための行動を取る前に、まず心を休ませることが優先になると思います。
休会しない方がいい人、休会してもいい人の違い
すべての「疲れた」がそのまま休会につながるべきだとは、私は思いません。仕事が一時的に多忙で婚活に時間を割けない、結婚相談所以外の場で良いご縁が生まれて関係を優先したい、というような理由であれば、休会は前向きな選択だと思います。
一方で、「マッチングがうまくいかないことへの焦りや不満」だけが理由になっている場合は、いったん立ち止まって考えたほうがいいかもしれません。婚活に疲れて休会した方の多くは、そのまま活動に戻れず退会してしまう、という話もよく聞きます。改善できる部分にまだ手をつけていない状態で休会してしまうと、再開のきっかけを失いやすくなるためだと思います。
そもそも自分が結婚相談所という活動方法自体に向いているのかどうかを、一度振り返ってみるのも良いタイミングだと思います。向いている人・向いていない人の特徴については、こちらの記事で詳しく解説していますので、休会を考える前に一度読んでみることをおすすめします。
結婚相談所に向いている人、向いていない人|経験者が正直に話します
完全に休むか、月1回のリハビリ婚活にするか
休会を選んだ場合、完全に婚活から離れるか、それとも少しだけ活動を残しておくか、という選択肢もあります。「しんどいけれど、結婚はあきらめたくない」という気持ちがあるなら、完全休会よりも、月に1回程度だけお見合いの予定を入れて、感覚を完全に切らさないようにする方法を取る方もいます。
婚活は一度完全に離れてしまうと、再開するまでに数年単位の時間が空いてしまう人も少なくないと言われています。特に30代での婚活は、1年の経過が結果に与える影響が大きいため、完全に立ち止まるかどうかは慎重に判断したほうがいいと思います。
とはいえ、心と体の状態が限界に近いと感じているなら、まずは無理せず完全に休むことを優先してください。婚活のペースは、最終的には自分自身が決めるものだと思います。
休会を申し出るときの伝え方・復帰するときの一言
担当のカウンセラーに休会を申し出る際、「もう無理です」とだけ伝えると、カウンセラー側も今後の関わり方に迷ってしまうことがあります。「少し気持ちを整理する時間が欲しいので、〇か月ほど休会させてください。落ち着いたらまたよろしくお願いします」というように、期間の見通しと、戻る意思があることを一言添えておくと、再開時のやり取りもスムーズになると思います。
復帰のタイミングについても、「完全に元気になってから」と気負いすぎる必要はありません。「まだ少し不安はあるけれど、1件だけお見合いを組んでみたい」というくらいの気持ちで再開を伝えてもらえれば十分だと思います。カウンセラーの立場からしても、無理をしすぎず、少しずつペースを戻していく会員の方を見守ることは決して珍しいことではないと思います。
男性も同じ恐怖を感じている、という話
最後に、男性側の視点からもお伝えしておきたいことがあります。私自身、結婚相談所で活動していた頃、お見合いの予定が入るたびに、断られることへの恐怖と、相手を傷つけてしまうかもしれないという緊張の両方を抱えていました。会うことそのものが怖くなる感覚は、女性だけが感じているものではなく、真剣に結婚と向き合っている人なら男女問わず経験するものだと思います。
マッチングアプリでの婚活に疲れてしまった方の心境については、別の記事でも本音を交えて書いていますので、合わせて読んでいただくと、自分の状態を客観的に見直すきっかけになるかもしれません。
婚活アプリに疲れた女性へ|もし今の時代に独身だったら、私はこう婚活します【男性の本音】
まとめ
婚活疲れで「会うのが怖い」と感じることは、決して特別なことではなく、真剣に結婚と向き合っている人なら誰もが通り得る道だと思います。大切なのは、その感覚を放置せず、ただの疲れなのか、休んだほうがいい段階なのかを冷静に見極めることです。
結婚相談所の休会制度は、籍を残しながら心を整理できる、思っているよりも使いやすい仕組みだと思います。期間と復帰の見通しを決めて、カウンセラーに一言伝えるだけで利用できますので、もし今、会うことそのものが怖いと感じているなら、無理を続けるより先に、一度立ち止まる選択を検討してみてください。あなたのペースで進む婚活が、結果的に一番良いご縁につながると思います。

