「一人で生きるのか、それとも誰かと一緒に生きるのか」――30代の女性なら、一度は考えたことがあるテーマではないでしょうか。
一人で生きる自由は気楽で心地よいもの。でも、ふとした瞬間に「この先、私はずっと一人なのかな」と不安がよぎることもありますよね。
私自身、60歳の男性ですが、結婚相談所で出会った妻と結婚してもうすぐ30年になります。そんな立場から見ても、一人で生きる自由と、誰かと生きる安心は、どちらも大切で、どちらにも価値があると思います。
今日はその二つの生き方について、私なりの考えを交えてお話ししてみたいと思います。
一人で生きる自由の魅力とは
自分の時間を思い切り使える
一人で生きると、時間もお金も自分の好きなように使えます。休日も、旅行も、食事も、誰かに合わせる必要がありません。
例えば、昔の私の職場の女性(当時30代)は、思い立ったらすぐにひとり旅に出るのが好きでした。行き先も気分次第、夜はカフェで本を読みながら過ごす…そんな時間が最高の贅沢だと言っていました。私はその話を聞いて「自由ってこういうことだな」と感じたのを覚えています。
自由の影にある孤独
ただ、その自由はとても尊い一方で、孤独と隣り合わせでもあります。特に病気をしたときや、仕事で落ち込んだときに「頼れる人がいない」と感じると、不安が大きくなることもあると思います。
私自身も若い頃、一人暮らしの部屋で熱を出したとき、布団の中で「誰かおかゆを作ってくれたらな」と思ったことがありました。あの心細さは今でも忘れられません。
誰かと生きる安心の意味
そばにいる人の存在
誰かと生きる安心には、自由にはない温かさがあります。毎日の何気ない会話、同じ食卓でご飯を食べること、困ったときに「大丈夫?」と声をかけてもらえること。
そうした小さな積み重ねが、不思議と心を支えてくれるものだと思います。
支え合いが生む豊かさ
もちろん、誰かと生きるには「合わせる」ことが必要になります。相手の生活リズムや価値観を尊重するために、我慢が必要になることもあるでしょう。でも、その中で生まれる「支え合い」が、人生を豊かにしてくれるのだと私は感じています。
私の場合も、結婚してからは自分勝手に動けなくなった部分もあります。それでも、妻と一緒に歳を重ねてきた時間を振り返ると、「一人で生きる自由」と引き換えに得た安心や温かさのほうが、私にとっては大きな価値だったと思います。
幸せの形は人それぞれ
正解より「納得」を大切に
人生には「これが正解」という道はありません。大切なのは「私はこの生き方が心地いい」と思えることです。
一人で生きる自由を選ぶ人もいれば、誰かと共に生きる安心を選ぶ人もいます。そしてどちらを選んでも、そこにしかない景色や学びがあります。
時期によって変わる選択
人の心は変わるものです。20代では一人で自由に動けることが幸せでも、30代になると「安心」を求めたくなるかもしれません。
逆に、家庭を持った人が「もう少し一人の時間も欲しいな」と思うこともあるでしょう。幸せの形は固定されたものではなく、その時の自分に合わせて移り変わっていくのだと思います。
他人と比べないこと
もうひとつ大切なのは、周りと比べないことです。友人が結婚して子育てをしていると、独身の自分が取り残されたように感じることもあるかもしれません。
でも、それはその人の幸せの形であって、自分にとっての幸せとは別のもの。比べる必要はないと私は思います。
自分の幸せは「他人の物差し」では測れません。自由でいることも、誰かと共にいることも、どちらも立派な人生の選択肢です。
まとめ
「一人で生きる自由」と「誰かと生きる安心」。どちらを選んでも、そこにしかない価値があります。
大事なのは、自分の心に正直になって選ぶこと。その選択を信じて進むことで、人生はきっと自分らしく輝いていくのだと思います。

