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普通の幸せに、気づかないまま過ぎていく日々に寄り添って

生きるとは

こんにちは。
私は60歳の既婚男性です。結婚して30年近く経ちます。
いまこの文章を読んでくださっているあなたが、ふと「自分の人生、これでいいのかな」と思っているとしたら――
そんなあなたに、少しだけ、私の話をさせてください。


普通の毎日は、いつも「当たり前の顔」をしている

20代のころ、私もよく迷っていました。
職場ではそこそこうまくやれている。でも、どこか満たされない。
休みの日は友達と出かけたり、誰かと会ったりもしていたのに、ふと帰り道でひとりになると、
「このままでいいのだろうか」
「何かもっと、大きなものを手に入れなきゃいけないんじゃないか」
そんな気持ちが押し寄せてきたのを覚えています。

周りの誰かが結婚したり、子どもができたり、昇進したりすると、急に自分が置いていかれたような気がして、焦っていました。
当時の私は、「幸せ」とは、何か特別な出来事のことだと思っていたのです。

でも、そうじゃなかったんです。
幸せはいつも、自分のすぐそばにあった。
ただ、それに気づく“余白”がなかっただけなのです。


「ああ、これが幸せだったんだ」と気づくときは、たいてい過ぎ去ったあとだった

たとえば、
夕食のあと、テレビを見ながら妻とお茶を飲んでいる時間。
子どもたちがまだ小さかったころ、一緒にお風呂に入って、無邪気にはしゃいでいた時間。
特別な場所に行かなくても、特別なことをしなくても、そこには静かで温かな幸せが確かにありました。

だけど、当時の私はそんなことには気づきませんでした。
「もっとすごい人生を送らないと」
「誰かに認められるような何かを成し遂げないと」
そう思い込んでいたからこそ、“いまあるもの”を大切に感じる余裕がなかったのです。

時間がたって振り返ったとき、ようやくわかったのです。

普通の幸せって、毎日のなかにちゃんとあった。
それはドラマのような感動ではなく、音もなく静かに、でも確かに、自分を支えてくれていたものでした。


幸せを感じるために、「劇的な何か」はいらない

「普通の幸せ 気づかない」
そんな言葉で検索してしまうあなたの気持ち、よくわかります。
私も同じでした。
いまが何も満たされていないように感じて、もっと上を目指さなきゃと思った。
でも、そうやって焦っているときほど、本当の幸せは見えなくなってしまうんです。

それよりも、いま目の前にある小さな出来事に、静かに目を向けてみてください。
朝、目覚めたときに窓から入ってくる光。
誰かと交わす、なんでもない会話。
コンビニの帰り道にふと感じる風の心地よさ。
そういう一つ一つが、“いま”という時間をかけがえのないものにしてくれているんです。


「足りない」からではなく、「もうすでにある」から始めてみる

若い頃の私は、いつも「何かが足りない」と思って生きていました。
もっと評価されたい、もっと愛されたい、もっと満たされたい――そんな気持ちばかりが先に立っていました。

でも、60年という時間を経て、こう思うようになりました。

人生は、「足りないものを埋める旅」じゃなくて、
「すでにあるものを見つけていく旅」なんだ、と。

たとえば、私は毎朝、妻と一緒に朝ごはんを食べています。
目玉焼きとごはんと味噌汁、そしてちょっとした野菜。
それは何の変哲もない、毎日の風景です。

けれど、よく考えたら――
誰かが起きて、材料を選んで、火を使って、気を配って、食卓に並べてくれる。
そのすべてのプロセスは、けっして「当たり前」なんかじゃないんですよね。

もし体調が悪かったら作れなかったかもしれない。
忙しかったら、おろそかにされても不思議じゃない。
それでも今日も、目の前に湯気の立った味噌汁が置かれている。

「ある」のに気づけると、人は自然と感謝が生まれるのだと、ようやく思えるようになりました。

感謝というのは、「ありがとう」と言うことだけじゃない。
その存在のありがたさに、静かに気づくこと。
それが、心の中にじんわりとあたたかさを運んでくれるのです。


最後に、今を生きるあなたへ

あなたがもし、「自分には何もない」と感じていたとしても、
どうか立ち止まって、目の前の“当たり前”を見つめてみてください。

・今日、体が動いてごはんが食べられたこと
・話しかければ返事をしてくれる人がいること
・ひとりで考えられる時間があること

そういうものは、かけがえのない幸せのかたちです。
今はまだ気づけなくても、大丈夫。
いつかきっと、「あれが幸せだったんだ」と思える日が来ます。

60歳になった私が、いま胸を張って言えるのは、

普通の幸せは、ちゃんと生きていれば、ちゃんとそこにある。

そして、ちゃんと生きていく力は、あなたの中にも必ずあるのだと思います。

この記事を書いている人

こもれびと申します。結婚してもうすぐ30年。結婚相談所で出会った妻と、日々穏やかに暮らしています。
結婚や人生に悩む方の力になれたら嬉しいです。

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